日本屈指のヴィンテージマンションとも言える広尾ガーデンヒルズ。築30年以上が経過していますが、値段は上昇し続けている特別なマンションです。
この記事では、広尾ガーデンヒルズの歴史と人気の理由について探っていきます。また記事の後半では「広尾」というエリアの特徴についてもご紹介しています。
広尾ガーデンヒルズの歴史を探る
広尾ガーデンヒルズは、5つのヒルからなる全15棟の巨大なマンション群です。これが3つずつ５つのヒルとして、それぞれに異なる特徴を持って存在しています。さまざまな魅力を持っている広尾ガーデンヒルズの歴史や人気の理由を探ってみましょう。
広尾ガーデンヒルズの歴史
広尾ガーデンヒルズは1974年ごろに三井不動産、住友不動産、三菱地所、第一生命保険の4社の共同のプロジェクトとして発足し、施工は清水建設、鹿島建設、大成建設、大林組、三井建設、三菱建設が担当しました。ヨーロッパの街並みや建築をイメージして造られた建築デザインは現在でも古さを感じさせない斬新なデザインです。
広尾ガーデンヒルズは8年もの準備期間を経て、1982年に分譲販売が開始されます。実はこの時から当時では破格の高い値段で販売されており、1億円を超える物件もありました。にもかかわらず抽選の倍率も非常に高く、平均で40.8倍、そして最高倍率は209倍で大変な人気だったことが分かります。
分譲後に訪れたバブル景気での物件の価格は大幅に上昇し、バブル崩壊後に一時的に価格は下がったものの、現在でも販売価格が高い状態になっています。新築当時は100万円/㎡程度の値段で販売されていましたが、現在では200万円/㎡と新築当時よりも高い値段で取引がされています。
広尾ガーデンヒルズの人気の理由
広尾ガーデンヒルズが人気の理由は、以下のような要因があるからでしょう。
・管理がしっかりしている
・デザインや設計に古さを感じさせない
・都内にながら広大な自然を感じられる
・15棟とそれぞ取り巻く環境全体が、一つの街として形成されている
・6.6ha、東京ドームの約1.5倍という非常に広い敷地面積
・大使館や外国のスーパーが立ち並ぶ「広尾」という都内屈指の高級エリア
その他にも「日赤や都立広尾病院といった最先端病院が複数ある」「幼稚園から高校まで、日本でも屈指の有名校が複数ある」など広尾という街の様々な魅力とあいまって、広尾ガーデンヒルズは現在も人気を保ったまま販売当初の2倍以上の高値で取引がされています。
特に管理に関しては非常に素晴らしく、24時間の集中管理センターがあり、生活における不具合（電気系の異常や水道トラブルなど）があるとすぐに対応してくれるのが特徴です。またマンション内を警備員が巡回しているのも安心できます。
セキュリティがしっかりしているサウスヒルでは、24時間の警備員が入り口に駐在していおり、不審者が入ることはほぼ不可能と言えるでしょう。
また広尾ガーデンヒルズは、広大な自然と調和が取れているマンションのため、一年を通して四季折々の自然を楽しむこともできます。また、6.6haの敷地内に電柱がひとつもないのも大きな特徴で、これが美しい景観を作り上げていると言えるでしょう。
広尾ガーデンヒルズの中には、高級スーパーやクリニック、カフェに銀行まで併設されているため日常生活はこの中で済ませてしまえるのも住民にとってはポイントです。当初の計画通り、広尾ガーデンヒルズそのものがひとつの街のようになっているのです。
広尾ガーデンヒルズ：ノースヒル
広尾ガーデンヒルズの中でもノースヒルは、ファミリー向けのヒルとなっています。間取りが4LDKなどと広い部屋が多く、広尾北公園に直結したヒルなので、伸び伸びと子育てもできます。
他のヒルよりも自然が多いことも特徴のひとつで、自然の中に住んでいるような感覚になるでしょう。またノースヒルにだけ賃貸物件があります。ただ非常に人気があるため、賃貸物件も市場に出回る前に契約されてしまいなかなか見つけることができません。
・L棟、M棟、N棟、O棟
・全282戸
広尾ブランドと商店街
広尾という地域そのものの価値が高いことから「広尾ブランド」という言葉があります。つまり広尾は、街そのものがブランドになるほど魅力的な場所なのです。
街全体の価値を上げる広尾ブランド
広尾が「広尾ブランド」と呼ばれるようになった理由には、いくつかの理由があります。まずは広尾という場所の立地です。広尾周辺の地域は少しだけ高台になっているため、湿気がたまりにくく江戸時代に多くの有力大名の屋敷が建てられました。明治時代以降この武家屋敷が各国の大使館となったため、広尾周辺は他とは異なる異国情緒あふれる雰囲気を漂わせ、地価も上昇していきます。
たくさんの大使館があるからこそ街全体の警備が強化され、非常に安全性の高い街としても知られています。また外国人専門のスーパーも複数あるために多くの外国人が暮らしており、このような独特な雰囲気はいつしか「広尾ブランド」となったのです。そしてこの街並みに合わせるかのように「広尾にしか無い高級店」などもいくつもでき、さらに「住みやすい」「お洒落」と街の人気が今も上がり続けています。
広尾の商店街
広尾駅のすぐ近くには広尾商店街があり、現在は広尾散歩通りという名で地元の人から愛されています。広尾といえば高級なイメージがありますが、周辺には高級な外国人向けスーパーが立ち並ぶものの、意外や意外。この商店街はとても庶民的。歴史を感じるようなレトロな銭湯や昔ながらのお店もあり、広尾の住みやすさの象徴にもなっています。
またこの広尾散歩通りは新しいお店が増えていて、最近は近年の流行りでもあるタピオカ屋も登場しました。目立たない路地にもおいしいお店がたくさん並び、商店街をあげたイベントもあります。特に5月の大鮪まつりと10月の広尾フェアは広尾散歩通りの巨大なイベントです。日・祝は12時から18時まで歩行者天国になり、こんなところでも広尾の「あたたかさ」を感じることができます。
