広尾ガーデンヒルズは、日本でも指折りの高級マンションであると同時に、何十年も経っても全く価値の下がらない「ヴィンテージマンション」の代表格としても知られています。広尾ガーデンヒルズは6.6haの敷地内に15棟が立ち並び、3棟ごとの5つのヒルから成っています。総戸数は1,181戸の巨大マンション。
この記事では、「なぜ広尾ガーデンヒルズは築30年も経つにも関わらず、こんなにも人気が高いのか」ということを、それぞれに特徴がある5つのヒルとともに紹介します。
広尾ガーデンヒルズの5つのヒル
広尾ガーデンヒルズは、一番最初のヒルが1983年に竣工された築30年以上のヴィンテージマンションです。また、全部で15棟、全1181戸からなる巨大なマンションで、2〜3棟ずつのヒルと呼ばれる区域に分けられています。
1983年から1986年の約3年の間に竣工された各ヒルには独自のコンセプトがあり、それぞれの雰囲気が違う建物になっています。それでは早速、それぞれのヒルの特徴や魅力を見ていきましょう。
広尾ガーデンヒルズ：イーストヒル
広尾ガーデンヒルズのイーストヒルは、1983年8月から1984年9月に竣工されたヒルで、広尾ガーデンヒルズの中で一番最初に建設されたマンションでもあります。高層階からは東京タワーや有栖川記念公園が臨めるという最高の立地です。
イーストヒルの特徴は、ヨーロッパの街並みを思わせるクラッシックかつ高級感のあるデザインです。実際にヨーロッパの街並みからインスピレーションを得て設計されているため、建物と豊かな緑との融合がとても美しい街並みは、中世ヨーロッパそのもの。また広尾駅からもっとも近いヒルということで、駅までのアクセスが良いのも魅力です。
・A棟、B棟、C棟
・全227戸
広尾ガーデンヒルズ：サウスヒル
広尾ガーデンヒルズのサウスヒルは、1986年2月から11月に竣工された5つのヒルの中ではもっとも新しいヒルです。また、マンションの造りやグレード、セキュリティ、高級感など5つのヒルの中ではずば抜けていて「別格のヒル」として知られています。このヒルだけ大きな門が閉じられ入口には24時間警備員が常駐している上に、ヒル内をガードマンが巡回をしています。各戸が広いのも特徴です。
また広尾駅から比較的近いというのも魅力のひとつでしょう。サウスヒルは高級感と人気の高さから、他のヒルよりもさらに高価で取引がされています。ちなみにサウスヒルの中では、D棟がもっとも人気が高いです。
・D棟、E棟、F棟
・全187戸
広尾ガーデンヒルズ：センターヒル
広尾ガーデンヒルズのセンターヒルは1985年1月に竣工されたヒルで、名前の通り中心部に位置し、四方を4つのヒルに囲まれています。しかし眺望を考えて設計されているため、「日当たりや眺めが悪い」ということは一切ありません。
1階部分にはスーパーや銀行ATM、クリニックなどなどがあり人気が高いので、最も売りに出られることが少ないヒルとして知られています。
・G棟、H棟
・全162戸
広尾ガーデンヒルズ：ウエストヒル
広尾ガーデンヒルズのウエストヒルは1985年7月に竣工されたヒルで、広尾ガーデンヒルズの中でも西側に位置しています。そのため広尾駅から比較的遠い場所にあり、目の前が日本赤十字社医療センターという立地です。駅から少し離れているために緑も多く、ウエストヒルの目の前から日赤に入れるのも魅力です。
ウエストヒルは広尾ガーデンヒルズの中でもっとも外観が特徴的なヒルで、黄色い外壁と丸いモチーフが印象的になっています。
・I棟、J棟、K棟
・全272戸
広尾ガーデンヒルズ：ノースヒル
広尾ガーデンヒルズのノースヒルは1984年1月から6月に竣工されたヒルで、広尾駅からもっとも遠いヒルとなっています。しかし緑があふれて公園もあることから、特にファミリー層から人気の高いヒルでもあります。部屋の間取りもファミリー向けが多く、ヒル自体が公園に直結しているので、子育てに最適なヒルと言えるでしょう。
またノースヒルの中の1棟だけが、賃貸マンションとなっているのも特徴です。ただ実際には賃貸物件として出されていることがほとんどないため、賃貸でも人気であることがわかります。
・L棟、M棟、N棟、O棟
・全282戸
広尾ガーデンヒルズの大きな魅力は、このように5つのまるでコンセプトの異なるヒルから成り立っていることと言えるでしょう。間取りや外観、ヒル周辺の街並みなどから自分の最もお気に入りのヒルを探してみてください。
広尾ガーデンヒルズ周辺には病院が多数
実際に住む場所を探すときには、マンションだけではなく街自体の魅力も重要です。ウエストヒルのすぐ隣には、日本赤十字社医療センターがあり、広尾には他にも大小様々な病院があります。
・日本赤十字社医療センター
日本赤十字社医療センターは、日本赤十字社の本社直轄の病院です。日本赤十字病院は全国に92ありますが、日本赤十字社が直轄する唯一の病院です。名誉会長は皇后雅子さまであることも有名です。
日赤では一般的な病気の診療を受けることも可能ですが、最先端の医療施設なので他では診れない難しい症例も多く集まり最新の医療を受けることができます。また小児・周産期医療、がん診療、救命救急、災害救護に力を入れているのが特徴と言えるでしょう。
・都立広尾病院
都立広尾病院は渋谷区の恵比寿にある東京都が運営している病院です。非常に歴史が古く、前身は1889年（明治22年）に開設された東京市避病院。救命救急センター、救急診療科、感染症内科、総合診療科、呼吸器科、リハビリテーション科、輸血科・病理診断科と言った他院にはあまり無い科をはじめとした30以上の科を擁し、600名以上もの医療従事者が勤務する総合病院です。
かなりの老朽化が以前から指摘され、一度は渋谷のこどもの城跡地に転院するという話もありましたが、その案は撤回され、現在は今の場所での建て替える予定になっています。
また「災害医療センター」という位置付けの病院で、災害時には災害医療を中心として活動している上に地域医療にも力を入れ、東京伊豆諸島のヘリコプター救急を受け入れなども行っています。
・心臓血管研究所
心臓血管研究所は、半世紀以上前につくられた循環器疾患に対する専門研究機関で「臨床医学に立脚した研究を推進し、最良の医療を提供します」という理念を掲げた研究所です。研究所という名前がついていますが、病院としての役割も果たしていて、循環器内科を中心とする最良な医療を提供しています。
心臓および血管疾患に特化した専門病院のため、狭心症・心筋梗塞・心不全・心臓弁膜症・不整脈・大動脈疾患・末梢血管疾患などを中心に研究・診察を行い、心臓疾患は急を要するケースも多いため、休日・夜間も変わらぬ診察体制を整えています。