日本の高級ヴィンテージマンションの代表格 広尾ガーデンヒルズの沿革と施設

築30年以上が経過している「広尾ガーデンヒルズ」は、売却物件が出てもすぐに売れてしまうためなかなか市場に出回らないほどの人気を誇っており、「日本屈指のヴィンテージマンション※」とも呼ばれています。※ヴィンテージマンションとは年月を経っても価値が下がらないどころか高い人気を誇り価格も上がっていくマンションのこと。

この記事では、未だに高い人気を誇り価格も上がり続けている広尾ガーデンヒルズの歴史について迫ってみましょう。

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広尾ガーデンヒルズの沿革と歴史

広尾ガーデンヒルズは、全15練と全1181戸からなる巨大な高級マンションです。竣工されたのが1984年〜1986年、つまり最も新しい棟でも築30年以上が経過しています。しかしその価値とブランド力は衰えるどころか、価格も人気も上がり続けています。広尾ガーデンヒルズ誕生の特筆すべき部分は、住友不動産、三井不動産、三菱地所、第一生命保険の4社共同で開発されたということです。

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「広尾」という東京屈指の一等地にライバル企業でもある4社が共同で参加した上に、施工も清水建設、鹿島建設、大成建設、大林組、三井建設、三菱建設による共同事業。日本を代表する、ライバルでもあるトップ企業が合同でマンションを建築するなど、前代未聞。このことからもいかに特別なプロジェクトだったかが分かります。

広尾ガーデンヒルズは区域が2〜3練ごとに分けられ、それらは「ヒル」と呼ばれています。ガーデンヒルズ内のヒルは5つで、それぞれが独自のコンセプトを持っているのが特徴です。またヒルごとにより竣工された時期にも違いがあります。それでは早速、各ヒルの特徴を見ていきましょう。

◆広尾ガーデンヒルズ:イーストヒル

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イーストヒルは最初に竣工されたヒルです。多くの緑に囲まれたイーストヒルはヨーロッパ式のデザインが特徴で、白い窓枠が特徴的な建物は、まさに中世ヨーロッパから抜け出たよう。このエリアを歩いていると、日本にいることを忘れてしまいます。

さらに広尾駅から一番近く、「徒歩3分」という立地も人気の理由です。

◆広尾ガーデンヒルズ:サウスヒル

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最も新しく竣工されたサウスヒルは、5つある広尾ガーデンヒルズのヒルの中でも「別格のヒル」として知られています。

サウスヒルはマンションとしてのグレードもステイタスも最高峰で、しっかりとした24時間セキュリティがついているのもここサウスヒルだけ。大きな門で閉められているため、ここだけは外からマンションの様子うかがい知ることはできません。ヒル内をガードマンが巡回をしている上に各戸の面積も広く、広尾ガーデンヒルズの5つの中でも最も高級感あふれるヒルです。

◆広尾ガーデンヒルズ:センターヒル

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センターヒルはその名の通り広尾ガーデンヒルズの中心にあるヒルで、1階部分には高級スーパーやクリニック、さらにはクリーニング店や銀行などの商業施設があり、基本的な生活はこの中で済ませられてしまいます。

この生活のしやすさかと、センターならではの緑の多さなどから5つのヒルの中でも、もっとも売りに出される物件が少ない人気のヒルです。気になっている方は売却物件を見つけたらすぐに手を挙げたいですね。

◆広尾ガーデンヒルズ:ウエストヒル

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ウエストヒルは、広尾ガーデンヒルズの西側にあり日本赤十字社医療センターに隣接しています。ここの建物は色が特徴的で、三棟並んだ黄色とオレンジ色の中間色のようなタイルに建物入り口にはアーチ状の屋根が。

ベランダに大きな二つの穴が開いていて、それがズラッと並んでいるところがまるで外国の高級アパートメントの様な美しさです。

◆広尾ガーデンヒルズ:ノースヒル

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ノースヒルは他のヒルに比べて少し広尾駅から離れていますが、それだけに自然をもっとも感じることができるヒルとしてファミリー層に人気。そのため部屋の間取りも、他のヒルと比べてゆったり気味です。

また、このノースヒルは唯一賃貸が可能なので、短期的に住みたい方、あるいは転勤などの可能性があり将来的に賃貸に出すことも考えている方には最もおススメのヒルと言えます。

広尾ガーデンヒルズの施設内を紹介

広尾ガーデンヒルズの人気の理由は、広尾ガーデンヒルズのつくりやマンションそのものの魅力以外にも、「広尾」という街のブランド力があります。東京屈指の高級住宅街である広尾は、数十もの大使館が立ち並んでいるために、外国人がとても多い街です。そのため広尾という街全体が落ち着いた雰囲気で、警備もしっかりしています。

駅近隣には人気のcaféやレストランなどが立ち並び、お洒落なお店や商店街もあります。そのような華やかなエリアからほんの数分歩いて広尾ガーデンヒルズに一歩足を踏み入れると、まるで軽井沢などの避暑地を訪れたかのような美しい緑に誰もが驚かされます。ここまでの環境を都心で味わうことはできません。

また広尾ガーデンヒルズのセンターヒルの1階部分には、日々の生活で必要なお店やクリニックが並んでいてひとつの街のような作りになっています。

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・スーパーマーケット

・カフェ

・各社銀行ATM

・クリニック

・薬局

・美容室

センターヒルは広尾ガーデンヒルズの中心部に存在するため全てのヒルからのアクセスも良好で、基本的な生活は全てガーデンヒルズ内で済ませられるのも魅力です。

この「暮らしやすさ」に加え、都心にいながらまるで森の中にいるような自然を感じられるのがガーデンヒルズの最大の特徴。中心には並木道があり、ヒルそれぞれに小さな公園や広場、四季折々の花が並ぶ花壇があります。大都会の中でここまで広範囲に緑を感じるマンションは他にはない!と断言できるほど、緑豊かな場所になっています。

・広尾周辺の歴史と史跡

広尾は「広尾ブランド」とも呼ばれるほど、地域自体が高いブランド価値を持っています。広尾と聞けば、高級住宅街というイメージや外国人が多いというイメージが強いでしょう。それは実は、江戸時代からの歴史が関係していました。「広尾の歴史」をひも解いてみましょう。

・広尾は武家屋敷の街

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広尾はもともと武家屋敷が多い街として発展してきました。江戸時代中期ごろ広尾周辺には原野があり、江戸から行きやすいとして人気を集めていました。その原野を中心に多くの大名が武家屋敷を作ったため、現在でも広尾の坂には大名の名や藩の名のついた坂があり、当時の名残が今も残っています。

そして明治時代に入ると、武士がいなくなり武家屋敷は使われなくなっていきます。その武家屋敷のあった場所が、大使館へと変わっていくのです。

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江戸時代に大きな権力を持った武士の屋敷は今の「家」からは想像できないほどの広い敷地でした。さらには「広尾」という土地が高台にあり、日本のきつい湿気を避けられたこともまた好都合だったのです。このような背景で、広尾は「武家屋敷」の街から「大使館の街」へと変貌を遂げました。

このように狭いエリアに集中して大使館を集めるということは、警備のしやすさから言っても重要なことでした。このような様々な背景から、「外国人が多く治安の良い街」として広尾ブランドは進化を続けてきました。

・広尾周辺の史跡

広尾の歴史を知った上で街を歩いてみると、さまざまな史跡にも出会えます。広尾周辺の史跡をいくつか紹介してみましょう。

・麻布山 善福寺

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麻布山 善福寺は、港区元麻布一丁目にある寺院です。824年に空海が開山したとされたと言われる非常に由緒あるお寺で、現在まで天皇や幕府の保護を受けながら発展してきました。

寺院内には日本で初めてのアメリカ合衆国公使館が置かれたことでも有名です。福沢諭吉をはじめとした多くの著名人のお墓があり、本堂は港区指定文化財に登録されています。

・櫻田神社

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六本木ヒルズの目の前にある櫻田神社は、港七福神の寿老人(じゅろうじん)を祀る神社です。また新撰組の沖田総司がこの近くで生まれ、お初参りをした神社としても有名です。そのため今も多くの新撰組ファンが参拝に訪れるため、御朱印には新撰組のシンボルマークと沖田総司の家紋が刺繍されて訪れるファンを喜ばせています。

・薩摩藩島津家下屋敷跡

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渋谷区東四丁目には、かつて薩摩藩主島津家の屋敷がありました。江戸時代には下屋敷の他に上屋敷も存在し、現在では港区芝五丁目のNEC本社となっています。

この屋敷は、江戸時代には島津家の篤姫が、江戸に上ってから嫁ぐ前までを過ごしていた場所でもありました。歴史的にも建造物的にも非常に価値のある屋敷ですが、残念ながら現在では常陸宮邸となっているため大きな塀に囲われて屋敷の跡や中を見ることはできません。

・盛岡南部藩下屋敷跡

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「盛岡南部藩下屋敷跡」とは盛岡藩の南部氏の屋敷がかつてあった場所で、その場所とは現在の有栖川記念公園です。そうです、都内有数の公園として人気のある有栖川記念公園は、もともと屋敷があった場所だったのです。

現在では一般の人の憩いの場として知られていますが、この広い敷地が元々は武家屋敷の一部だったと思うと、当時の武将の権力に驚かされますね。

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