中古マンション購入で避けたい価格下落しそうな物件。資産価値が低いとその後の人生にも暗雲が…。
中古マンションを購入する場合、やはり気にしておきたいのが「価格の下がりにくさ」。
中古マンション購入後価格があまり下がらず、物件価格が常にローンの残債を上回っているという状態であれば、精神的にも安心ですよね。その一方で中古マンション購入後、価格が暴落してしまった、資産価値が低いマンションになってしまった、なんてことになれば目も当てられません。
このように中古マンション購入を失敗させないためにも、マンションの価格が下がりやすい条件を知っておきましょう。
1.中古マンション購入後、価格が下がりやすい条件とは?
中古マンション購入後、価格が下落しやすいマンションには当然、下落する理由があります。価格が下がりやすい、資産価値が低い物件となってしまう理由には、主に次の3つがあります。
「ロケーション」、「心理的要因」、「管理面の問題」です。
次章でさらに詳しく見ていきましょう。
2.マンションのロケーションが理由の場合
交通事情
中古マンション購入時に☑しているとは思いますが、中古マンションの位置する場所の交通事情により、価格が下がりやすいケースです。
以下の3つが代表的な例です。
●人気のない鉄道路線にある
買い物などに便利な大きなターミナルステーションに接続されていない路線や、沿線の駅周辺にショッピングモールなどがない路線は「不人気路線」となってしまうため、売却する際に資産価値が低くなってしまっている可能性があります。
お店などが少ないだけでなく、教育喚起施設や医療機関、福祉施設、さらには銀行や郵便局などが少ないといった路線も不人気路線といえます。
●大都市エリアまで遠い
大きなターミナルステーションまで遠い駅にある中古マンションも、将来的に資産価値が下がる可能性があります。
一口に「遠い」と言っても遠さには2種類あるので注意が必要です。「距離的な遠さ」と「時間的な遠さ」です。距離的には近くても、乗り換えが多かったり、各駅停車しか停まらなかったりで時間がかかってしまうエリアもあります。しっかり調べて、資産価値が低い物件をつかまないよう注意しましょう。
●最寄り駅まで遠い
駅から遠ければそれだけ歩く距離も増えますし、バスを使わなければならない可能性すらあります。
また、これからの超高齢化社会を考えると、「歩く距離が遠いのは勘弁」というお年寄りからは敬遠されてしまいます。
あなたが車を運転するから気にならないと思っても、皆が運転するとは限りません。駅から遠ければ資産価値が下がりやすくなるのは当然ですね。
この辺りも含め、中古マンション購入時によくチェックしてください。
3.立地条件
近隣に何があるかといった立地条件も、悪ければマンションの資産価値下落に直結します。
●近くにスーパーや24H営業のコンビニがない
買い物難民になってしまうかもしれないという不便さは敬遠されます。これは簡単にチェックできるので、必ず調べるようにしましょう。
●近くに嫌悪施設がある
嫌悪施設というのは、具体的には火葬場・墓地・刑務所・廃棄物処理場・下水処理場などで、そこで働いている人には申し訳ないですが、近くにあると物件価格に影響する可能性があります。
また、高圧電線なども一緒です。
「自分は気にならないから」といって中古マンションを購入しても、売る時は資産価値下落に影響すると考えた方がいいでしょう。
●線路脇や、高速道路・幹線道路沿いにある
騒音や振動、排ガスや粉じんなどの被害が考えられる物件は、それだけで人気低下につながります。
●ベランダ前方が空き地
「見晴らしがいいからいいではないか」と考えがちですが、空き地ということは将来何かができる可能性が高いということ。
目の前に高層ビルが建てばたちまち見晴らしはゼロになるので、資産価値は大幅に減少してしまいます。空き地だけでなく、駐車場などの場合も同じ理由から注意が必要です。
●地震や水害の被害が大きそう
かつて池や湿地帯などであった場所に建てられたマンションは、軟弱な地盤の上に立っていることになり地震などの被害が大きくなることが考えられます。
また、地形によっては大雨の際に浸水する地域である可能性もあります。
国土交通省のハザードマップポータルサイトで、洪水や高潮、津波、土砂災害、地盤被害などのハザードマップが見られますので、中古マンション購入時にはしっかりと確認しておきましょう。
4.管理面に問題がある場合
意外と分りにくいのが管理面の悪さ。これも資産価値下落に直結しますので中古マンション購入時にはしっかりと調べた方がいいでしょう。
●管理状態が良くないマンション
エントランスやエレベーターホールなどの共有部分ゴミが目立つ。
ポストの下にチラシが散乱したままになっている。
壊れた放置自転車が何台もある。
こういった管理のまずいマンションはたとえ築浅であっても、売却する際価格が低くなりがちです。そのため、中古マンションの購入は避けた方が無難かもしれません。
●自主管理のマンション
管理会社に委託せず、住民たち自らが管理を行っている「自主管理」のマンションもあります。
管理費が少なくて済むので良いことのように思いがちですが、問題を抱えた際の対応が難しいため、敬遠されがちです。
●戸数が少なすぎるマンション
住んでいる世帯が少なければアットホームな住民環境が築け、売る時も高く売れるのでは、と思うかもしれませんが落とし穴があります。
戸数が少ないと各戸の修繕積立金や管理費が高くなってしまうというデメリットがあるので、敬遠され価格下落につながる可能性があるのです。
5.その他
●事故物件
過去に自殺や殺人などがあった物件です。もしあなたは平気でもほとんどの人は嫌がります。
「安く買えた」と思っても、もっと安く売ることになると覚悟しておいた方がいいでしょう。
●他に類を見ないデザイン
最近増えているのがデザイナーを起用した、個性的な外観などを全面に押し出した物件です。
やはり万人受けするものの方が値段は下がりにくい物。
中古マンションの購入は避けた方がいいでしょう。
まとめ
中古マンションを購入する際、「一生住むので今後の価格変動は気にしない」という方もいるかもしれません。しかし、人生何があるかわかりません。予想外の事態で売らなければならない、ということも考えられます。
そんな時のために、価格下落しない物件とはどんなものなのか?資産価値が低い物件にしないためには、どんなことに気を付けて買えばいいのか?人生最大の買い物ともいえるだけに、価格が下がりにくい物件とは何か、しっかり勉強してから購入するようにしたいですね。