アジアコラム
COLUMN
投資先として大丈夫?タイの最新経済状況と投資先としての魅力
新型コロナウィルスの拡大により、世界経済は極めて困難な状況に陥っていました。しかしウィズコロナ政策が打ち出されるようになってきた昨今では、世界各国で経済は回復に向かっています。
アフターコロナ時代となりつつある現在、タイも一時は経済が落ち込んでいたものの、景気が回復に向かっている傾向に加え、2019年までの10年間は経済がプラスに推移していたこともあり、今も安定した経済成長が続いています。本記事では、タイの具体的な最新経済状況や、不動産投資先としての魅力について解説します。
タイは国内での新型コロナウィルス感染状況の改善に伴い、アジア各国の中でいち早くゼロコロナ対策を撤廃し、景気回復に力を入れてきました。現在、経済回復はますます進んでおり、コロナ禍前の活気を取り戻しつつあります。
今年2月17日、タイ国家経済社会開発委員会(NESDC)は、タイの2022年10~12月期の実質GDP(国内総生産)成長率が前年同期比1.4%増だったことを発表しました。(※1)
1~3月期は2.3%増、4~6月期は2.5%増、そして7~9月期は4.5%増となり、さらに伸びが加速しました。そんな中、10~12月期は予想を下回る成長ではあったものの、前年同期に比べプラスとなっており、タイ経済は堅調に推移し回復を続けている状況です。
タイ国家経済社会開発委員会(NESDC)はまた、2022年通年の経済成長率は2.6%増であったことも公表。2021年の1.5%増からさらに拡大した結果となりました。
タイ国家経済社会開発委員会(NESDC)は、2023年のタイ経済における実質GDP成長率見通しを2.7~3.7%とし、さらに経済成長傾向は維持されると予測しました。(※1)タイの経済成長は、以下の需要項目により支えられている現状があるとしています。
・観光部門の回復
・民間・公共投資の拡大
・国内需要の拡大
・農業部門の成長
項目別では、個人消費支出が3.2%増のほか、民間投資は2.1%増、公共投資は2.7%増などと予測されています。
また、2月1日のロイター通信によると、タイの経済担当であるスパタナポン副首相は、観光部門の回復や国内消費の増加により、2023年のタイ経済成長率は過去5年で最も高い4%に達する可能性があることを示しました。3月9日のロイター通信では、タイのアーコム財務相が、タイ経済が大規模な投資事業に支えられている現状に触れつつ、2023年のタイ経済成長率は3~4%になる予測を述べたことも伝えています。
タイには非常に多くの日本人が暮らしています。日本からは数多くの企業が進出しており、日本の外務省が出したデータ(※2)によるとタイの国別在留邦人数は、米国、中国、オーストラリアに次いで日本人は4位。東南アジアでは最多の規模を誇っています。
日本人駐在員も数多く暮らすタイは、不動産投資先としても世界的に人気です。日本はタイとの交友関係が深く、最大の投資国のひとつとなっています。ここからは、タイの不動産投資がどうして人気なのか、その魅力について解説します。
(※2)外務省「海外在留邦人数調査統計」
タイは部品産業が強く、主に自動車製造業関連の一大生産拠点となっています。トヨタ自動車や日産自動車などの日系自動車企業や、ゼネラル・モーターズなどの欧米自動車メーカー、他にも沢山の部品メーカーがタイに生産拠点を設置しています。製造業はGDP全体の約4割を占めており、「東洋のデトロイト」と呼ばれるほど高度な工業化が進んでいます。著しい経済成長に伴って、不動産価格が高騰する可能性が高いという魅力があるのです。
アフターコロナとなった今、タイ工業連盟(FTI)は2022年の自動車生産台数がコロナ禍前(2019年)と比べて93.5%まで回復、2023年はさらなる回復の見通しだと発表しました。(※3)コロナ禍の経済落ち込みから大きく回復しており、製造業は今後一層の成長が期待されています。
また経済成長と比例して、タイ国民の所得水準も飛躍的な向上を見せています。中間所得層の拡大による住宅需要の増加が予測されており、この点もタイでの不動産投資に人気が集まる理由のひとつとなっています。
東南アジア諸国連合(ASEAN)の経済統合により、人口約6億人以上の巨大経済圏「ASEAN経済共同体」が誕生しました。加盟10ヵ国間での関税の完全撤廃、外資出資規制の緩和、熟練労働者の移動自由化などによりサービスや投資の自由化が進むため、経済活動の活発化につながると期待されています。
タイはインドシナ半島の中央に位置し、隣接する国が多く東南アジア各国にアクセスしやすいため、産業や物流のハブ拠点として活用されており、アジア巨大経済圏の大きな恩恵を受ける国のひとつになると言われています。外国人駐在員の増加により住宅需要は拡大し、タイの不動産投資にもプラスに影響すると考えられています。
海外との交流が盛んになったことで、交通インフラの整備も急速に進められています。首都バンコクを中心に深刻な渋滞問題がありますが、現在渋滞緩和のために高架鉄道BTSや地下鉄MRTなどの拡張工事が行われており、2029年には走行距離が全長515.3Kmにまで達する予定となっています。開通工事に伴い新しい駅も増えており、駅周辺では住宅需要が高まることが予想されるため、不動産投資にも期待が持たれています。
高架鉄道BTSや地下鉄MRTなどの走行エリアは今後も拡大を続けていく計画があり、工事が進めば発展エリアはさらに拡大していくでしょう。
ウィズコロナ政策によりコロナ禍から抜け出し始めている世界情勢の中、タイの経済状況は安定して回復に向かっており、さらに成長を続けています。このような経済状況から、タイは投資先としておすすめです。タイは不動産投資をする上で様々な魅力があり、人気が高まっています。
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