アジアコラム
COLUMN
マニラの安全性は大丈夫?知っておきたい治安情報と対策
フィリピンはアジア有数の親日国家であり、住んでいる日本人も多い国です。歓迎する精神があり初対面の相手にも親切な国民性から、海外移住先として考える外国人が増えています。リゾート大国であったり物価水準が日本の3分の1だったりと、魅力的な面も多いです。
一方で、日本に比べると治安が良いとは言い切れず、安全性が気になる方もいるかもしれません。日本は世界から見ても安全性はトップレベルであるため、どの国であっても海外移住を考える際には各国の治安を把握し、気をつけて過ごす必要があります。本記事では、フィリピンの中でも日本人が多く住むマニラ首都圏の治安情報や安全対策などを解説します。
フィリピンの治安事情に関して、外務省はエリアごとに以下の3段階のレベルに分けて情報を公開しています。
レベル3:渡航は止めてください
レベル2:不要不急の渡航は止めてください
レベル1:十分注意してください
フィリピンのビジネス街や観光地のある地域のほとんどは危険度レベル1となっており、マニラ首都圏もその一つです。危険度レベル1については、フィリピンに限らず東南アジアの広範囲に出されているのが現状です。
フィリピン国家警察の発表によると、2022年の犯罪件数は2021年と比べて2.7%減少しており、盗難や殺傷の件数も減っています。ドゥテルテ元大統領時に大きな治安改善がありましたが、マルコス政権下でもドゥテルテ元大統領の方針が継承されており、現在も引き続き治安は改善に向かっています。
マニラ首都圏の治安は、ドラッグや銃が蔓延していた一昔前の状況に比べると変わってきています。現在も著しい発展を続けている都市であり、治安の良いエリアも存在します。マニラ首都圏内で治安が良いといわれるエリアは、マカティ地区やボニファシオ・グローバルシティ地区(BGC)です。
マカティ地区やボニファシオ・グローバルシティ地区(BGC)は東南アジアの中でも治安が良く、フィリピンの国内ではトップを争う安全性があり、外国人にも人気です。特にここ数年のフィリピンの治安改善や、日系企業が数多くフィリピンに進出している状況などにより、日本人の移住先としても人気が高くなっています。これらの地域は治安が良いだけでなく、経済中心地で著しい発展を遂げていたり、交通利便性も高かったりと、非常に生活しやすいエリアとなっています。
一方で、マニラ首都圏の中には治安の良くないエリアもあります。また、治安が良い日本と比べれば、安全な地域でも注意して過ごす必要があります。
マニラで最も起こりやすいトラブルがスリ。ストリートチルドレンと呼ばれる子供たちによる犯行や、気さくに話しかけて油断した隙を突く犯行などがあります。また、乗り合いタクシーであるジプニー内もスリが報告されやすい場所のひとつです。スリは集団で行動することが多いので注意しましょう。
スリと同様に起こりやすいトラブルが置き引きです。飲食店や公共の場などで、荷物を置きっぱなしのままおしゃべりに夢中になったり、机に私物を置いたまま席を離れたりすると、置き引きに遭ってしまう可能性があります。エスカレーターやエレベーター内でも気をつけるようにしましょう。
エリアによっては、メーター制タクシーを利用した際にぼったくりに遭うケースが発生する可能性があります。また、信号待ちなどの停車時に一瞬の隙を突いてドアを開け、荷物を強奪するような事件も起こることがあります。乗車時にドアの鍵がかかっているか確認する癖をつけておくと良いでしょう。
親しくなったところで掛け金ありのトランプゲームに誘い、大金を請求してくるトランプ詐欺という手口があります。現金を持っていなくても、携帯や時計など金目の物をとられてしまう場合もあります。お金を貸してほしいと頼んでくる寸借詐欺も気をつけたい犯罪です。
・派手な格好をしない
日本人は「お金持ち」だとイメージされやすい傾向があります。犯罪者の目にとまらないよう、現地人と馴染むようなスタイルで過ごすようにしましょう。高価なものはもちろん、アクセサリー類は基本的に身に付けないのがおすすめです。
・道路や公の場で、狙われやすいものを極力出さない
財布やお金などを安易に出すと、狙われやすくなってしまいます。支払い時など、必要な場面では用が済み次第すみやかにしまい、極力出さないようにしましょう。また、フィリピンではクレジットカードのスキミング被害も起こり得るため、怪しく感じたお店では現金払いにすると安心です。
スマホやイヤホンの使用場所にも気をつけましょう。歩きながらのスマホやイヤホンの使用は注意力が散漫になり、高級品でもあるため、気が付かない間に狙われてしまう可能性があります。
・安全ではないエリアでは夜のひとり歩きを避ける
安全性が低いエリアは、夜になると更に治安が悪くなります。夜ひとりきりで歩くのは絶対にやめましょう。女性の場合は夜道で性犯罪に巻き込まれる事例も多いため、面識の少ない男性には特に注意が必要です。
比較的安全とされているエリアでは、夜のひとり歩きは可能です。ナイトクラブや夜のショッピングなどを楽しむことができます。ただし女性の場合は控えた方が安全です。また男女問わず、安全なエリアでも常に警戒心を忘れずに行動しましょう。
マニラ首都圏で起こり得るトラブルや対策を紹介しましたが、基本的にフィリピンの人々の大半は親切です。しかし一部には悪質な人もいるので、フィリピンを訪れる際はこの記事を参考にしてみてください。
万が一強盗などのトラブルに遭った場合は抵抗せず荷物を諦めることは安全で賢明な判断です。その後、「911(警察、救急、消防の共通番号)」か「117(警察所)」に通報しましょう。事前に防犯したりトラブルを想定したりしておくことで、リスクを減らし、安心して生活を送ることができますよ。
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