不動産売却を成功させるには「ネット査定」と「訪問査定」のどちらが良い？
あなたが持っている不動産を売却したいと考えた時、必ず行わなければならないのが物件の査定です。これが不動産売却の第一歩です。ただ、ほとんどの人は不動産の査定方法をほぼ知らないというのが実情でしょう。
近年増えてきているのがネット査定、そして昔からの定番としては訪問査定があるのですが、ネット査定と訪問査定にはそれぞれメリットデメリットがあります。査定が不動産売却の成果に差を及ぼすこともあるため、詳しく見ていきましょう。
１.不動産売却の成果を握る「査定価格」ってどうやって決まるの？
不動産を売却したい人が不動産会社に依頼して、あなたの物件がいくらで売れるかその値段を決めてもらうのが査定です。
不動産の査定価格の決定方法はいくつかありますが、代表的なのが「取引事例比較法」と「原価法」です。
１．取引事例比較法
売りたい不動産と条件が似た物件の過去の売却価格を調べ、そこに実際に売却された時期や物件が立地する条件の違い、物件の個別事由などを加味して査定する方法です。
２．原価法
売りたい物件を仮に今から新築した場合の売却価格から、経年による減価修正を行い価格を査定する方法です。
この他にも、「収益還元法」という査定法もありますが、こちらは主に投資用物件を扱う業者向けの方法ですので今回は割愛します。
これらの方法で作成されるのが、「査定報告書」で基本的には無料で作成してもらうことが可能です。これが不動産売却にも大きく影響をしてくるので、どのタイプの査定で話を進めるか、よく検討してみてくださいね。
２.不動産売却を成功させるのはどっち？不動産査定の2つの方法
上記で述べた価格決定方法を使って不動産会社が実際に価格を決めるのが査定です。
査定には主に以下の２つの方法があります。
- ネット査定
不動産売却を希望する物件の情報をネットに詳しく打ち込むと、その場ですぐにおおよその金額を出してくれる査定です。
簡単に価格を知ることができるので利用が増えています。
- 訪問査定
実際に不動産会社に訪問してもらい、不動産売却を希望する物件を細かく見てもらって査定する方法です。それでは早速、両方の査定方法についての特徴を見てみましょう。
３.不動産売却に向いている？ネット査定のメリット・デメリット
１．メリット
まず何よりも簡単にあっという間に査定価格が出ます。
そして、複数の不動産会社に一括して査定してもらえる機能などもあるので、簡単に「どこで不動産売却を行うのが一番高いか」を比較することができます。
２．デメリット
ネット査定は実際に物件を見ることなく査定額を算出します（これを「机上査定」といいます）。
このため、実際に物件が持つ価値を見極めるのは難しく、本来の正しい査定からかけ離れてしまう可能性もあります。査定サイトで出された価格を元に不動産売却を依頼する会社を決め、実際に訪問査定をした場合に価格が異なるリスクもあります。そこはしっかりと理解しておきましょう。また、不動産の売却物件を預けてもらいたいために少し高めの査定額を提示する会社もあるので、注意しましょう。
４.不動産売却に向いている？訪問査定のメリット・デメリット
１．メリット
実際に詳しく見てもらって価格を査定してもらうわけですから、不動産売却を希望する物件の適正な価格を知ることができます。
そして、訪問査定を行っている不動産会社の様子を見て、その不動産会社がどのような会社であるか、その一端をうかがい知ることも出来ます。
不動産の売却では不動産会社の営業力も成約に大きく影響します。
不動産売却を担当してくれる営業マンとは不動産売却が完了するまで長い付き合いになることもあるため、契約を結ぶ前に担当者と会えるというのは一つのメリットと言えます。
訪問査定はその点においても大きなメリットがあるといえるでしょう。
２．デメリット
不動産各社の訪問に必ず立ち会わなければならないため、多くの会社に頼めば頼むほど査定価格が出そろうのに時間がかかってしまいます。
またあなた自身のスケジュールの調整も面倒な作業ですし、時間がない方は大変な時間と労力を必要とされる作業となります。
まとめ
持っている不動産を売却するなら、誰もが少しでも高く売却したいと思うもの。
そのために行うのが査定ですが、現在の主流の２つの査定、「ネット査定」にも「訪問査定」にもそれぞれメリット・デメリットがあります。さらに、査定が高ければ良いかと言うと、今は情報が増え一般の方もその物件が高いか妥当かどうかの判断がしやすくなっているため、価格が高いと不動産売却まで時間がかかってしまう可能性もあります。
このような様々なメリッ・トデメリットをしっかり理解し見極めた上で、満足の行く不動産売却を目指してくださいね。