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  • 2021年10月19日

【軽井沢の歴史】避暑地の王道『軽井沢』の価値/西欧文化との融合 VOL.1

リゾート・別荘

高級リゾート・別荘地の価値は、立地や価格、利便性など、目に見えるものだけではありません。その土地のルーツや、その地を訪れた人々、そこにあった暮らしや一瞬一瞬の感動。今も生い茂る緑や美しい海が見つめてきた歴史こそが、かけがえのない一番の価値です。

ここでは、「ずっとここにいたくなる」、避暑地の王道「軽井沢」の歴史をポイントで辿ります。

 

※全3回完結記事になります。

VOL.2はこちら

VOL.3はこちら(近日公開)

 

【CONTENS POINT】

●西欧文化とともに勃興した別荘地

●青空の下でのサロン文化

●軽井沢6つのエリア特性(近日公開)

1886年、カナダの宣教師が訪れる。彼らを圧倒した軽井沢の大自然

軽井沢の文化を語る上で欠かせないのが、明治期の宣教師アレキサンダー・クロフト・ショーです(カナダ出身の聖公会の宣教師)。彼は明治19年(1886年)、布教活動の途中で初めて軽井沢を訪れ、その美しく清らかなこの地を「屋根のない病院」と絶賛し、明治21年(1888年)に軽井沢で初となる自身の別荘を大塚山(旧軽井沢エリア)に建てたといいます。

 

その後、標高1,000mの清涼な気候と風土を持つこの高原は、保養と勉学に適した地として広まり、ショーの友人の外国人宣教師らが続々と別荘を建築。国内でも多くの著名人が軽井沢の魅力を知ることとなりました。

 

日本人としては、明治26年(1893年)に八田裕二郎(元海軍大佐、衆議院議員、軽井沢避暑団初代理事)が静養目的に建てた別荘が最初といわれ、現在は軽井沢町の所有として、軽井沢会テニスコート近くに現存しています。

旧軽井沢銀座通りから徒歩15分程度に位置する、軽井沢最古の教会「軽井沢ショー記念礼拝堂」

鉄道の開通で、軽井沢が身近な避暑地に。政財界人の力が価値を押し上げる

こうした別荘文化の成り立ちと並行して、明治26年(1893年)には碓氷新鉄道が開通。東京からのアクセスが飛躍的に向上することで、さらに多くの避暑客がこの地を訪れるようになりました。

 

明治35年(1902年)には本格的な西洋建築の「万平ホテル」※が建てられ、その後「三笠ホテル」など重厚な建築物を舞台にしたサロン文化も生まれました。(※旅籠「亀屋」を創業したのは1894年、ホテルに改装し、西洋風の建物として移転したのが1902年)

 

大正初期には、箱根土地(現在のプリンスホテル)、鹿島組(鹿島建設)の鹿島岩蔵氏や、野澤組の野澤源次郎氏といった財界の雄が力を注ぎ、急速に大規模な街づくりが進みました。スコットランド出身のプロゴルファーを設計に迎えた「旧軽井沢ゴルフクラブ」をはじめとした施設群は、現在のリゾート地の原型ともいえます。

 

この頃には、日本人避暑客が外国人を上回るようになっていたといいます。ちなみに、野澤組 野澤源次郎氏は、大正4年(1915年)細川家の別荘にはじまり、徳川家、大隈重信など名だたる名家の別荘地開発を行い、軽井沢を世界有数の別荘地へと築き上げた実業家の一人です。

「万平ホテル」、碓氷峠頂上に鎮座する「熊野皇大神社」

また、初期の別荘滞在においては、『自然の中での療養』という側面もあり、質素で簡素なバンガロータイプがメインだったといわれますが、その後、皇族や政財界人の重厚な別荘が建ち、和洋交わる華やかさも付加されました。別荘地としては、今も長野県の「景観法及び長野県景観条例」などにより、敷地面積の広さなどが指定され、自然と融合した開放的な建築物が立ち並びます。

あまたの文人たちが過ごした避暑地の夏。大自然と一流の感性との融合

一方で、明治時代の鉄道開通を境に、さらに多くの文人が軽井沢に訪れるようになったことは、この地の別荘文化を語る上で見逃せない歴史です。有島武郎、室生犀星、芥川龍之介など、すべては記せませんが、文学界の錚々たる文人が訪れ、彼らは思い思いに「つるや旅館」、「星野温泉」、「油屋旅館」、万平ホテル等への滞在や、貸別荘を借りて執筆活動や静養したといいます。

 

小説 「雪国」で知られる、日本人初のノーベル文学賞受賞者、川端康成も、1936年(昭和11年)※初めて軽井沢を訪れ、しばらくののち桜の沢に外国人宣教師の別荘を購入。その後別荘を新築し、夏から秋にかけて過ごしたといわれます。

 

また、日本の趣がありながら、異国文化を漂わせるこの地を好んだジョン・レノン、オノ・ヨーコなど、多くの文化人たちもこの地に訪れました。その面影は、今も「万平ホテル」やカフェ「離山房」などに残ります。(※1931年など諸説あります)

 

軽井沢にはショーをはじめとした西欧人、政財界人など多彩な人々が関わりますが、こうした文人たちの美しい思い出のひとときも、美しい別荘文化に奥行きと深い価値をもたらしています。

 

「室生犀星記念館 」「油や(中山道軽井沢追分宿)/信濃追分文化磁場」

文責:Exceptional Life 編集部

 

※全3回完結記事になります。

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参照元:

長野県軽井沢町公式サイト

軽井沢観光協会公式サイト

 

軽井沢の不動産はこちら Sotheby’s International Reatlty® サイトに移動します。

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