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- 2021年09月30日
アフリカ大陸に佇む『禅』の庭園邸宅 ／南アフリカ・ヨハネスブルク 『ブラキム・ハウス・パークタウン』
海外
世界70か国以上に広がる高級不動産仲介ブランド「Sotheby’s International Realty®」では、歴史ある邸宅や、著名なオーナー所有の特別なレジデンス、お城や島、ワイナリーなど、心揺さぶる美しい不動産を幅広く取り扱っています。
今回は、南アフリカのLew Geffen Sotheby’s International Realtyを通じて売りに出されている、『禅』のエッセンスが取り込まれたヨハネスブルクの庭園邸宅をご紹介。
Lew Geffen Sotheby’s International RealtyエージェントのKim Cooper（キム・クーパー）氏に聞きました。
「ブラキム・ハウス（Elegant Contemporary Home in Johannesburg, Gauteng, South Africa）」
まず、南アフリカには日本の「和」を取り入れた邸宅はあるのでしょうか。
「多くの南アフリカの人々が日本文化に関心をもっていますが、日本の建築様式や和を取り込んだ家屋は一般的ではありません。一部エッセンスを取り入れるケースはありますが、本格的な和建築となると、広葉樹の木材を多用するなどコストがかさみますし、こちらでは熟練した大工職人も不足しているためほぼ見かけません。
そのため、本物件『ブラキム・ハウス・パークタウン』（以下ブラキム・ハウス）のような『禅』を意識したプランでは、木目の美しさを生かした本格的な和建築というよりも、『住まいに自然を多く取り込む』、『自然を介して室内と屋外をつなぐ』ことに重点が置かれています。
単に『空間をつなぐ』という点でいうと、若い世代の富裕層は、ガラスやアルミニウムを使用したコンテンポラリーデザインを好む傾向がありますね。
ちなみに、ブラキム・ハウスは、60年以上の歴史ある建築様式をもつ、現存する２つの高級住宅地のうちのひとつです」
Lew Geffen Sotheby’s International RealtyエージェントのKim Cooper（キム・クーパー）氏
Kim Cooper（キム・クーパー）さんが思う日本の邸宅のイメージはどんなものでしょうか。
「日本の建築様式は、清潔感のあるすっきりしたラインで構成され、深呼吸したくなる空間が広がるイメージです。その心地よさは『人間にとっての快適さ』と『光と自然』との相互作用によるものだと理解しています。
また、このブラキム・ハウスのように、日本の邸宅には、多忙な日常と距離を置いて落ち着くことのできる、静謐さがあると思います。
コロナ禍を契機とした『ニュー・ノーマル』と呼ばれる状況の中で、人々が住まいで過ごす時間が長くなっています。落ち着きのある空間や自己表現の場を作ろうという考えはさらに強くなっています。
『和』や『禅』のスタイルもそのひとつとしていっていいと思います。
今、世界は変化を余儀なくされています。私たちは改めて自分自身を自然の一部であると考え、自分の住まいにも『自然との一体感』を反映させたいと考えているのではないでしょうか。これは、日本人のライフスタイル、そして日本の建築にも通じるものがあると考えます」
自然との調和が保たれた、日本の「和」の建築様式
ブラキム・ハウスに「禅」が取り入れられた背景を教えてください。
「ブラキム・ハウスは1939年頃にヨハネスブルグの実業家・材木商人のMr.Saffer（以下、サファー氏）によって建てられました。
サファー氏は、世界中を飛び回り、世界各地の物資と木材を手に入れることができたそうです。その中でも、日本のカエデの美しさと軽さを大変気に入ったサファー氏は、自身の住まいの壁の羽目板とキャビネットに日本のカエデを取り入れたといいます。それらは、熟練した大工や建具職人によってオーダーメイドされました。
さらにクリーム色をした日本製シルクの布を床から天井までのガラスパネルに入れた建具で、フォーマルラウンジとダイニングルームを分けています。とてもユニークな表現です。
「ブラキム・ハウス」の外観とプール
1970年代にエントランスとオフィスが増設されましたが、室内に禅庭をしつらえ、一本のカエデの木が植えられました。2003年にはカエデの木は天窓に届くほど大きく育ち、庭に移植されました。
現オーナーは20年間この邸宅で暮らしていますが、長い年月をかけて、丁寧に修復や改装を手掛け、空間を『自然の光の満ちた静かに過ごせる場所』へと昇華させました。
現在は庭に大きく育ったカエデの木が3本あります。現オーナーは、『「お花見」の本質は、桜や梅の花の散りゆく姿が、季節を通して人生のはかなさを映し出していること』だといい、カエデの葉の色の移り変わりも然りだといいます」
「禅」を中心に、ブラキム・ハウスの見どころを教えてください。
「ブラキム・ハウスの具体的な見どころとして、まず、雨が降っても窓を開けていられるように1ｍ幅の軒があります。庭の奥は山の尾根になっていて、家を見守ってくれるような心地よさがあります。様々な水場もあり、自然とあいまって潤いが感じられます。
禅の様式では、居間は極力シンプルに簡素化されるのが一般的ですが、現オーナーは『侘び寂び（WABI-SABI）』の精神にもとづいて、次世代に引き継ぐ価値のある骨董品や食器、敷物などを取り入れました。
時を経たエイジングの一つひとつが、それらの個性やストーリーを深めていくような品々です。
たとえば、ロビーに置かれたアンティークのラグは、4か国を旅し、何世代にもわたって受け継がれてきたもので、レンガで敷き詰められたパティオから掘り起こされたものだといいます。
この邸宅に息づくエネルギーは時の厚みを物語っています。空間の静けさは木材の温かみと高い天井によって、よりいっそう際立っています。
エントランス、パティオ、ベッドルーム、階段
また、室内と屋外のつながりと、そこを行き来する空気の流れがスムーズで、自然との力強いつながりを感じることができるのも特徴です。お香の香り、鳥のさえずり、水のせせらぎが静謐なひとときを演出します。
そしてこれらはアロエやサボテン、ブッシュベルトの草々など、山の尾根に沿って作られた庭園の美しさによってより一層際立った特別感を作り上げています」
ブラキム・ハウスのその他の魅力はなんでしょう。
「最高の立地です。庭の奥に続く山の尾根が完全にプライベートであり、ほかの建物が建つことがないように保護されています。『ヨハネスブルグや北郊外を360度見渡せる』この尾根に庭を持つ邸宅は、数えるほどしかありません。
オーナーは、この場所に若い苗木を束ねて作った瞑想用の小屋を建てたといいます。
実用的な視点では、ブラキム・ハウス周辺には、私立学校、病院や大学キャンパス、そして家族向けの公園、ハイストリート・ショップ、レストラン、歩道沿いのビストロなどが点在する便利な住環境が整います」
最後に、南アフリカの不動産マーケットについて教えてください。
「南アフリカの高級住宅不動産マーケットは、コロナ禍の影響を受け、昨年2020年は売上が低迷していましたが、2021年に入ってからは、ZAR1,000万～3,000万（※約75,800,000～227,400,000円）の物件は一部の地域で動きはじめ、着実に回復基調へと進んでいます。相場は、価値に見合った値付けがされており、買い手にとっては非常に高いコストパフォーマンスが得られる環境になっていると思います」
ありがとうございました。
【物件概要】
■物件名：Brakim House, Parktown, Johannesburg, South Africa
■住所：Johannesburg, Gauteng, 2193 South Africa
■価格：南アフリカ現地通貨 ZAR11,900,000～ USD807,924～（約9,020万円～)
■間取り：４BED、4.5 BATH、その他にレセプションルーム５部屋とオフィスルーム1部屋
■敷地面積：3,833㎡
■建物面積：メインレジデンス：820㎡ その他：117㎡ 合計：937㎡
■駐車場：2台分のガレージつき。その他4台分の駐車場あり。
■竣工：1930年代後半。2018年にリノベーション工事を実施。
■権利形態：所有権 ■その他：セキュリティーシステムあり。スタッフ用宿舎あり。プール付き。
※お問合せはList Sotheby’s International Realty銀座オフィスへ
【南アフリカ共和国 ヨハネスブルグ・パークタウン】
ヨハネスブルグは、南アフリカ共和国の北東部、ハウテン州に位置する州都。標高約1,753m。南アフリカ共和国最大かつ金融センターとして、アフリカを代表する大都市。人口は約563万人超で（2019年時点）、周辺の近郊エリアを含む都市圏は1,000万人を超えます。600万本の樹木が植えられた世界最大の人工林をもつ都市としても知られます。
観光地としては、2010年FIFAワールドカップの決勝戦が、2013年には、ネルソン・マンデラ氏の公式追悼式が「FNB Stadium」で行われました。「Sterkfontein Cave」は、1896年に金の探鉱者によって発見され、１９４７年には類猿人アウストラロピテクス・アフリカヌスの頭蓋骨が発見された洞窟として、世界遺産登録されています。このほか観光施設としては、複合アミューズメント商業施設「Gold Reef City」、ライオン、キリンやダチョウ、チーターなどがいる「ライオンパーク」などがあります。
ヨハネスブルグ中心部にある、高さ223ｍ、50階建ての「カールトンセンタービル」の展望台からは、ヨハネスブルグを一望できます。
「ブラキム・ハウス」から徒歩圏のウエストクリフ・リッジの頂上からヨハネスブルグ北部の街を見渡した様子
パークタウンは、ヨハネスブルグ市内中心部の北に位置する閑静な郊外エリアで、国内最大の「O・R・タンボ国際空港」まで車で30分ほど。ビジネス街や名門大学・私立学校や病院や、レストランやショップが点在する、緑豊かな自然と利便性を兼ね備えた住宅街です。広々とした敷地の邸宅も多く、街全体に落ち着きがあります。
文責：Exceptional Life編集部
※1ZAR=7.58円（2021年9月平均）
物件の詳細はこちら「ブラキム・ハウス（Elegant Contemporary Home in Johannesburg, Gauteng, South Africa）」
お問合せはList Sotheby’s International Realty 銀座オフィスへ（日英中国語対応）
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